【葛葉ライドウ】おめでたい奴だ(´・ω・`)【アバドン王】
プレイ範囲:鳴海探偵社(捜査会議終了まで)
カフェインを摂取すると身体がしゃっきりするので
紅茶をがぶ飲みしています。
カフェイン中毒とかこまけぇこたぁいいんだよ!!
利尿作用があるから適度に水と塩分も
摂ったほうがいいのかな。
休日に身体が動くならもうちょっとゲームする時間を
増やせるかもしれません。
鳴海探偵社
「ライドウ……
タヱちゃんがお待ちかねだぜ?」
はいはいお待たせしました。
「帝都新報の敏腕女記者さんと
ウチのライドウの捜査会議か……
捜査会議には入れたての珈琲が付き物だ。
新しいのを入れてきてやるよ」
「気が利くわね。
さすが鳴海探偵社の所長さん」
とタヱさん。
「じゃあまず、槻賀多村に行ったときに、
わらべ唄のメモを見ながら……」
そう言ってタヱさんはメモを見せる。
「これよ、これが槻賀多村のわらべ唄。
その歌詞を書いたメモがこれ。
まず注目してほしいのが……」
タヱさんが歌詞の一部分を赤く囲む。
「『地べた』の『月』って変よね。
これって何かの例えだと思うの。
……そこであたし、ある仮説を立てたのね。
『地べた』の『月』に……
槻賀多村に関係した、
『地べた』の『月』ってなんだと思う?」
えっいきなり言われても……
って
・槻賀多家
・関東黒羽組
この選択肢じゃ間違いようがないわ。
槻=月、ね。
「そうなのよ、わかってくれた?
さすがライドウくん。
『月』と『槻』賀多をなぞった
例えの表現って解釈したの……。
わらべ唄や昔話の類って
民俗学的見地なんだけど……
実際に起こった出来事を
例えの表現でぼかすことが多いから。
よかった……本当はここ、自信がなかったけど
ライドウくんの理解をもらって自信でた!」
理解って言うか、うん……。
タヱさんは続ける。
「『地べた』の『月』を、
槻賀多家って解釈を元に、次は……
『喰わせて……』の部分を見て。
これが直前の槻賀多家にかかるとすると……
この話……なんかの例えって解釈できない?
『槻賀多家』を『喰う』って……」
婚礼の儀ですね。
「そうよ、婚礼の儀。
……ただし表向きの意味のね。
ライドウくんから、
前に聞いたことがあったわよね。
槻賀多村の因習にならって生贄になった
……茜さん、だったわよね?
『地べた』の『月』……槻賀多家よね。
それを喰わせる、つまり……
婚礼の儀で槻賀多家の娘を
生贄に献上させろって解釈になるわ……」
「たしかに……なるほど」
鳴海さんはタヱさんの解釈に感心する。
「わらべ唄の歌詞が俺たちが見てた
槻賀多家の婚礼の儀を意味している……
そのタヱちゃんの解釈は分かるけど、
帝都との関係って……?」
その疑問にタヱさんが話を続けた。
「それは次に説明するわ。
……ここが重要なのよ?
今から赤く囲む部分の歌詞に注目して。
……いくわよ?」
タヱさんがそう言って囲んだのは
「お空がえぐれりゃ」という部分だった。
「わらべ唄の『お空がえぐれりゃ』と
帝都のいまの空の状態……なにか関係がない?」
今の帝都の空には赤い穴――深淵世界の門が
開いていた。
「そして……この『かか様』って
あるでしょう……?」
言いながら歌詞の「かか様」に赤い丸で囲む。
「この『かか様』って書かれた二行に
共通するのは『お空』って言葉……
歌詞の中の『お空がえぐれりゃ』って、
帝都の空にあいた赤い穴ってのはいい?
そして……見ててね」
そして最後の二行を囲んだ。
「この『はらわた……』のくだりの二行って
『かか様』が起こす惨事の表現よね?
『お空』の『かか様』で……
惨事を起こすきっかけの表現……
帝都の空から来て惨事を起こした、
イナゴのバケモノって解釈できない?
槻賀多村に伝わる、わらべ唄と……
帝都の空から来たイナゴのバケモノ騒ぎ……」
鳴海さんは黙って傾聴している。
「……以上が歌詞の内容をなぞった
わらべ唄とイナゴの騒ぎの関係よ。
強引な解釈かも知れないぶぶんもあるけど……
どうかな?皆さん……」
「でね……
さっきも言ったと思うけど
帝都の空の赤い穴を何とかするために……
槻賀多家のわらべ唄をたどるのよ。
鍵というより……賭けに近いけどね」
「なるほどねぇ……たしかに。
他に手立てが思いつかないもんなぁ」
鳴海さんが同意する。
「あぁ、そういえば弾さん!
弾さんがいるじゃない……ツイてるわ。
弾さんって槻賀多村の出身なのよね?
さっき鳴海さんから聞いたの。
ねぇわらべ唄のこと聞かせてよ。
帝都のために協力してほしいの」
タヱさんの言葉に弾がようやく
重い口を開いた。
「……悪ぃがよ、
力にゃ……なれねぇぜぇ?
わらべ唄んこたぁ習った唄を
オウム返しするしかできねぇ……」
「そうか……やっぱり、
槻賀多村に行くのが手っ取り早そうね」
弾が顔を上げる。
「でもぉわらべ唄のこたぁ力になれんがぁ
帝都のためだってんならぁ……
オレんことぉ……
好きなだけ、ぶん殴りゃいい……。
帝都をひでぇ目ぇあわせたのぁ、
このオレじゃ……のぅ?殴っとくれよ」
そう言って自嘲気味に笑った。
「弾さん……?」
「いいんだ、タヱちゃん。
弾のことは……今はそっとしといてよ」
鳴海さんが言う。
「槻賀多村に帝都を救う可能性があるなら
ここで指をくわえてるよりも……
タヱちゃんの言う通り、
槻賀多村に言ってみるべきだよな。
……ライドウは、わらべ唄のことを洗いに
槻賀多村へ行ってくれ。
……悪いが今回は一人で頼むな。
分担作業といこうぜ」
おいーす。
「……俺は帝都で虫かごを回収する。
運喰い虫の入った虫かごをな。
イナゴのバケモノ……アポリオンが、
例の虫かごを狙うことがわかっている。
……弾にも協力してもらうぜ?
探偵社に引きこもるよりはマシだろう?」
弾は黙したままだが、項垂れることはなかった。
「あたしは槻賀多村に行くわ。
帝都のためってのもあるけど……
わらべ唄のこと知りたい!」
タヱさんの言葉に
「言い出したら聞かない子ってことは
付き合い長いから承知してるよ
ライドウ、タヱちゃんのこと
頼んだぜ」
と鳴海さん。
「観光じゃないのが残念だけど、
二人旅よ?よろしくね、ライドウくん」
「……ひとまず先の段取り決まったし、
俺、ちょっと屋上に行ってくるわ……
なぁライドウ……」
鳴海さんが顔を寄せてくる。
「少し話さないか?
気が向いたら出いいけどさ……。
屋上で待ってるよ……」
そう言って屋上へ行ってしまった。
「ライドウくん、準備は出来てる?
あたしはいつでも臨戦態勢よ」
あ、ちょっと待ってて下さい。
「ごめんな……ライドウ。
わざわざ呼び出したりなんてしてさ」
そう言って鳴海さんは話し始めた。
「ちょっと前に……覚えてるかな?
槻賀多村の婚礼の儀のことで話たよな。
天斗さまとの共生関係を続けるために
婚礼の儀を受け入れる、茜さんと……
長年つづいた理不尽な因習の排除のために
婚礼の儀にあらがう、弾……。
二人とも槻賀多村の将来のための行動で……
どっちかが正しい、なんてないなって話……。
そのときライドウ、お前……
『現実にあらがう』ことが正しいって……
そう言ってくれたんだ」
ああーなんかそんな選択肢が
あったような無かったような。
「……そんなお前にだから話しておきたい。
……話は、弾のことなんだ」
鳴海さんが改めて話し始めた。
「奴が帝都にしたことって、
ライドウの帝都を守るって任務を思えば……
俺たちはヤタガラスに弾の身柄を
引き渡すべきだよな……それはわかる。
でも……
自分のことしか考えない奴が多いなか
誰かのために命を張ろうって……
そこは俺、弾に教えられたっていうか
上手くいえないんだけど……
きっと弾なりの事情とかを
俺が知っちまってるせいだろうな……。
俺、わかんなくなっちまったよ。
……ライドウは、どう思う?
弾のこと、他人を思いやれる
優しい奴って思えばいいのか……それとも……
目的のためなら手段を選ばない暴君って
思えばいいのか……。
ライドウは……どっちだと思う?」
2択かー。
難しいな。散々いろいろやらかして
優しいとか。
でも暴君っぽくみえるのは弾のキャラのせいだし。
同じ行動でも知的なキャラだったら
もっと印象派違うはず。
帝都がこんなんなってショック受けちゃう当たり
いい奴なんだろうけどね。
いい奴っていうか馬鹿なんだけど。
最悪の事態とか、なーんにも
考えてなかったんだろうね。
おめでたい奴だ(´・ω・`)
他人を思いやれる優しい馬鹿な奴
だと思う。
「……そうか、そうだよな。
確かに帝都に困ったことをしてくれたが……
茜さんや槻賀多村の人たちのことを
考えた『行動』だったんならさ。
せめて事情を知ってる俺らだけでも
理解者になってやりたいよな。
……ライドウが言ってくれたみたいに
弾は『優しい奴』なんだって……」
それから鳴海さんは一言付け加えた。
「実は……俺もどっちかっていうと
こっちだったんだ……お前と同じだな」
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